『中華人民共和国商標法』改正の主要内容
2026-08-05
2026年6月26日、第14期全国人民代表大会常務委員会第23回会議は、改正された商標法を可決した。これは1983年の商標法施行以来40余年で初の全面改正である。新改正法は、従来の「8章73条」から「9章87条」へと増加し、章立て構成が大幅に調整され、条項内容もさらに充実した。今回の改正内容の要点は以下のとおりである。
(一)商標業務の総合的要件の整備
· 商標とは、商品またはサービスの出所を識別・区別する標識をいい、商品商標及びサービス商標を含むことを明確化。
· 部門間の職責分担を規定。
· 国務院商標管理部門に対し、情報化・スマート化された商標公共サービス体系の構築、商標手続きの利便性向上、商標情報の完全・正確・速やかな発信、情報サービス・管理レベルの向上を要求。
(二)商標登録要件の整備
· 商標登録要件に関する専章(第2章)を新設し、登録要件を明確化。
· 登録可能な商標要素を拡大し、動的標識及びその関連要素の組み合わせを商標登録の対象とすることができると規定。
· 登録要件を厳格化:
o 中国共産党の重要理論成果・歴史的事象に関連する標識等と同一・類似するものは登録・使用不可(第15条)。
o 色組合せ、音、動的標識等については、商品自体の性質上生じるもの、技術的効果を得るために必要なもの、実質的価値を与えるものは登録不可(第18条)。
o 使用目的がなく、かつ通常の事業活動の範囲を明らかに超える商標登録出願は登録不可(第19条)。
(三)周知商標関連制度の整備
· 他者の登録済み周知商標を非類似商品に先行登録することを禁止する規定を、登録の有無を問わず拡大適用(第21条)。
· 「認定」から「確認」への用語改正、及び不正競争案件における周知性確認の規定を追加(第63条)。
· 海外での中国企業商標の先取締り対策として、海外商標審査等で中国における周知性証明が必要な場合、国務院商標管理部門が確認できる旨を追加(第69条)。
(四)商標管理の強化
· 審査・登録の厳格化。
· 「悪質商標」の規制強化。
· 「登録のみで使用しない」問題への対応として、無目的・過剰出願に対する罰則(警告、10万元以下の過料)を新設。
(五)商標代理機関及び従事者への監督管理の強化
(六)登録商標専用権の保護措置の整備
· 商標案件における行政・刑事連携の整備。
· 商標執行措置の充実。
· 侵害賠償額に権利者の合理的な権利行使費用を含めることを明確化(第77条)。
· 悪意の共謀や事実の捏造による商標訴訟に対する罰則及び民事責任を規定(第81条)。
出典:国家知識産権局
2026年7月10日