『2022年グローバル・イノベーション・インデックスレポート』を発表:中国は11位で、10年連続の着実な上昇

929日、世界知的所有権機関(WIPO)が『2022年グローバルイノベーションインデックスレポート』(以下、レポートと称す)を発表し、中国は2021年から1位ランクアップして第11位となった。2013年以降、中国のグローバルイノベーションインデックスのランキングは10年連続で着実に上昇し、36の中高所得の経済体のトップに位置しておる。

本レポートは、イノベーションのインプットとアウトプットの観点から、政策環境、人的資本と研究、インフラ、市場の成熟度、ビジネスの成熟度、知識と技術のアウトプット、創造的アウトプットなど7カテゴリー81項の指標で世界132の経済体のイノベーションエコシステムのパフォーマンスを、ランク付けしたものである。

レポートにおける中国の主なパフォーマンスは以下の通り:

第一、9つのセグメント別指標で世界1位を獲得した。イノベーションのインプットにつき、国内市場の規模、正規のトレーニングを提供している企業の割合、閲読、数学及び科学PISAThe Programme for International Student Assessment)など3つのセグメント指標で1位となっている。イノベーションのアウトプットにつき、国内特許出願数、国内実用新案出願数、国内意匠出願数、国内商標出願数、労働力生産値の伸び、貿易全体に占める創造的製品の割合という6つのセグメント指標で1位を獲得した。

第二、知財品質発展指標で良好な結果を得ている。2021年、中国のブランド総額は19000億ドルに達し、前年比7%増で世界18位、ベンチャーキャピタルは940億ドルに達し、前年比84%増で世界16位、2020年のハイテク製品の輸出額は7577億ドルに達し、前年比6%増で世界4位、製造業に占めるハイテク製造業の割合は48.1%に達し、2018年から1ポイント上昇、世界第14位、知的財産収入は89億米ドルに達し、前年比34%増となった。

今年の世界最高のテクノロジークラスターランキングで、中国は初めて米国と同数のトップ100クラスターに入り、両国合わせて21となった。昨年のこの数字は19件であった。また、ドイツは10クラスター、日本は5クラスターである。前年と比較すると、鄭州(15位上昇)、青島(12位上昇)、厦門(12位上昇)の中国3クラスターが2022年のクラスター順位で最大の上昇を示している。

科学技術クラスターとは、発明者や科学者の密度が最も高い地理的な地域を指す。本報告書によると、世界のトップ5の科学技術クラスターのうち4つが東アジアにあり、日本は1つ、中国は2つ、韓国は1つ、5つ目は米国である。東京-横浜が最も多く、次いで深セン-香港-広州(中国)、北京(中国)、ソウル(韓国)、サンノゼ-サンフランシスコ(米国)のクラスターで、上海-蘇州(中国)は6位である。

中国の技術クラスターは、技術生産高の伸びが最も大きく、中央値で13.9%増となり、生産高の伸びが最も大きいクラスターは青島と武漢で、それぞれ25.2%21.9%増となった。

また、技術集中度や科学技術密度(特許や科学出版物を人口で割ったもの)の指標によって、技術クラスターをランク付けしている。その結果、イギリスのケンブリッジとオランダのアイントホーフェンが最も科学技術に特化したクラスターであり、韓国の大田、アメリカのサンノゼサンフランシスコ、イギリスのオックスフォードがそれに続いていることがわかった。

報告書はまた2つのイノベーションの波を予測する:1つは、スーパーコンピューティング、人工知能、オートメーションなどを基盤とするデジタル時代のイノベーションの波であり、あらゆる部門や科学研究分野の生産性に全面的な影響を与えようとしている;もう1つは、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、新材料及びその他の科学のブレークスルーを基盤とする深層科学のイノベーションの波であり、健康、食糧、環境、交通モビリティという社会にとって不可欠な4分野でのイノベーションを徹底的に革新しつつある。

文匯報による

2022年9月30日


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